ドンツキ標識考

ドンツキ標識考

「向島には行き止まりが多いので、標識を設置できないだろうか?」
という提案は、当協会設立当初からの検討事項でした。
このあたりの下町にはどんつきが多く、地元の人でも日頃通り慣れた路地でないと
迷い込むことが多いのです。


調査1 日本のどんつき標識

そもそも、どんつきをあらわす標識はあるのだろうか?
調べてみると、なんと日本の道路交通法には行き止まり専用の標識がないのです。
「では存在していないのか?」というと・・・ありました。
既存の標識をアレンジ、それっぽく作り使われているようです。
正式には法的効力はないものと思われます。


規制標識「T字路あり」

規制標識「車両進入禁止」

警戒標識「その他の危険」

補助標識

などなど。たしかにどんつきであることは伝わりますが、言葉での補足を必要とせず、
パッと見でわかる、統一された標識があったら・・・。


調査2 世界のどんつき標識

それでは世界ではどうなのか?

例えばアメリカの標識。そうそう、映画などでも見た事ある。
英語で「行き止まり=DEAD END」
警戒標識の形と色が相まって物凄くデンジャーな香りが・・・。

他にないのかと探してみますと、
国連の採用している標識群の中に行き止まり標識がありました。


さすが多国籍組織”国連”、文字に頼らずデザインだけでどんつきとわかります。
万人にわかる標識として非常に完成度は高いのですが、
やはり行き止まりを”ネガティブ”に表現しているところが気になりました。
どんつき自体は悪いものではないはず・・・。


ドンツキ標識案 by ドンツキ協会

以上の調査をもとに、標識案を製作するにあたってドンツキ協会では
次の3つのポイントに留意しました。

1.一目でどんつきと判るデザイン(文字での補足に頼らない)
2.どんつきをネガティブに捉えない
3.むしろ町が楽しくみえるような(ちょっとしたワクワク感も)

以上のポイントに留意しながらまずはひとつの提案を行いました。

ここから皆さんの意見をいただきつつ、
将来的には世界で統一採用されるどんつき標識にしたいと野望を抱いております。
よろしくお願いいたします。