東京・向島に散在する袋小路「ドンツキ」を研究の主な対象とする当協会ですが、
このドンツキの定義を道路・路地だけに制限されずに
もっと広げることはできないだろうか?
・・・という実験的な試みです。
海ドンツキ
海に陸地や堤などが突き出たどんつき。
行き止まりであることが分っているのに、人はその先を見ようとしてしまいます。
雨晴海岸(富山県)
防波堤ドンツキ
防波堤、防砂堤など、これらを築き上げた人々のドラマも心に留めながら。。。
九頭竜川突堤(福井県)
終点駅ドンツキ
ターミナル駅。もちろん都市にだってありますが、
この終着駅のさらに先へ交通が通っていない場合、
そのドンツキ感は倍増されるのかも?
宇和島駅(愛媛県)
岬ドンツキ
岬から半島まで大きさもさまざま。国内では「崎」や「鼻」の付く地名繋がりなんていうのも?カムチャッカ半島やカリフォルニア半島などまで範囲を広げると、手に負えなくなってしまいますが。
大王崎(三重県)
未完成ドンツキ
道路・鉄道に限らず、計画中であったり、途中で計画を断念せざるを得なかった道です。
郷愁とともに悲哀を感じさせます。
五條(奈良県)
塔ドンツキ
そういえば、登って降りるだけならば塔だってドンツキでしょう。
それならば、マンションなど高層住宅だって、、、。
墨田(東京)
鉱山ドンツキ
採掘のための穴はアリの巣のように複雑に入り組んでいることが非常に多いです。
国内ではほとんどが閉山しているため、それだけでドラマになりそう。
佐渡金山(新潟)
墓ドンツキ
誰かが言った「人生のドンツキ」
そんな高尚な例え方でなくとも、物理的にこのような墓穴がドンツキになり得るのではないでしょうか?
吉見百穴(埼玉)
山ドンツキ
「登ったら降りるだけ」という流れから、山ドンツキという発想も浮上。
ただし、尾根伝いに次の山を登るコースもありますので、独峰の山のみということで。
富士(静岡・山梨)
奥の院ドンツキ
寺社の本殿や拝殿の奥にはたいてい奥の院があって、本殿までよりも圧倒的に長い距離を延々と歩かされることもあります。そんな奥の院を盛り上げてみる、というのは不届きな発想なのでしょうか?
室生寺(奈良)
と、妄想がてらに並べてみました。
並べて見ると、種類は違いながらもこれらのドンツキには
郷愁を呼び覚ます要素があるのではないか、という気がするのですが、いかがでしょうか?